診療放射線技師の病院以外の転職先!他職種や企業はどうなの?

「診療放射線技師って、医療機関でしか働けないの? 企業に転職したくなったらどうするの?」

確かに、気になるところでしょう。

実際、ほとんどの放射線技師は医療機関で働いています。

今回は診療放射線技師が資格を活かして他職種に転職する場合について書いていきます。



原則論……基本的にツブシが効かない仕事

具体的な話に入る前にまず原則論ですが、この診療放射線技師という資格は一般社会人として働く上での汎用性がほとんどない、いわゆる『ツブシ』の効かない資格である、ということが言えます。

病院業界というのはご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、一種独特であり、他職種(一般企業)と比べるとあらゆる面で『社会の常識』や『社会人の常識』が通じない社会を構成しています。敢えて言えば……時代錯誤、と言っても過言ではありません(苦笑)

よって、医療業界にいれば、一般的に社会人として求められるスキルの殆どが身につきません。しかも、主たる業務は撮影業務。一般的な企業における業務とは全く異なります。例えば、多くの医療人は基本的にスーツで出勤しません。私服で職場に行き、白衣に着替えて放射線科に行ってスタンバイ、仕事が終わったら着替えて帰る。

この時点でだいぶ『普通の社会人じゃない』ことが解っていただけると思います。

ということは、技師としてひとたび医療業界で働いたら最後、もはや一般企業への有利な就職は絶望的と言えます……ただひとつの例外を除いて。


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資格を活かした転職先は医療機器メーカーぐらいしかない!?

上記の通り、病院以外への転職が非常に苦しい放射線技師ですが、企業への転職での唯一の例外といえるのが医療機器メーカーへの転職です。

医療機器メーカーですので、技師が特殊な業界人であることは半ば承知の上で雇われますし、実際の業務もお客様は医療業界がメインとなりますから、むしろ業界の文脈を理解している放射線技師のほうが良いのです。

仕事内容としては、医療機器を購入した病院や診療所からの依頼で使い方の説明に出向いたり、余り聞きませんが開発系や技術系、営業になることもあるかもしれません。適材適所の仕事内容といえます。

ただし、基本的に撮影業務はしません。ですので、撮影技術や現場という意味では、放射線技師としては終わったに等しいです。一般企業に転職するなら、もう二度と現場には戻らないぐらいの覚悟が必要です。

……もうひとつ付け加えますと、少なくとも、放射線技師の資格を求める医療機器メーカーへの就職活動においては、大卒の技師であるほうが給与も評価も高いでしょう。

まとめ

医療機器メーカーぐらいしか企業への転職がない、といいつつ、正直な所、非常に狭き門だと思います。
知り合いや見聞きした話の中でも、医療機器メーカーに転職した話はほんの数件しか聞いたことがありません。
みんな、病院や診療所への転職をメインにやりたいようにやっている、という感じです。

技師になってから「こんなはずじゃなかった……やめたい……」となってしまう人も中にはいますが……

または、20代ならまだ医療業界を完全に捨てて、技師の資格も捨ててやり直すことも可能でしょう。(技師になるのに掛けた時間とお金がとてもモッタイナイ!
ただし、長年勤めてからの転職はやめたほうがいいでしょう。
「社会人経験が長いのにどうして社会の常識的なことも知らないんだ!?」となるのがオチです。
それくらい、一般企業と医療業界とでは『常識』が異なります。

もちろん、あなたに社会人としての常識・マナー・スキルがあり、放射線技師以外の資格や有力なスキルがあるのであれば話は全く別になってきますが……

やや暗い話になってしまいましたが、反面、医療業界内における転職はそう困らない、ということも付記させて頂きます。



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