PET-CT検査とは?費用が高く保険適用の条件が厳しい!?

「PET-CTってどんな検査? PETとは違うの? 費用や保険適用は?」

PET(ペット)検査とは、がんを検査する方法の一つです。

そして、このPETとCTを組み合わせたものが(そのままですが)PET-CTになります。

PET-CTとはどのような検査なのか、まずはPETの説明から簡単にしていきましょう。

PET-CTでわかる病気や被曝量についてはこちらを参考にしてください。




PETとはどんな検査?

PETは Positron Emission Tomography(ポジトロン・エミッション・トモグラフィー)の略で、日本語訳すると『陽電子放射断層撮影』となります。

造影剤の代わりに、FDG(フルオロデオキシグルコース)という放射性医薬品を利用します。

これは陽電子(ポジトロン)を放出する放射性同位元素(放射性フッ素)を標識した特別なグルコース薬剤(……というかほぼ砂糖水と捉えてよいです)で、これを投与した患者は、一定時間、体内から外部に向けてγ線を放出させる状態になります。

このγ線を検出することで画像を作成するのがPET検査です。

通常のレントゲン撮影と異なり、より小さな癌をも発見できる点でメリットが大きいです。

がん細胞は血流を多く引込み血液を多量に消費するため、FDGはがん細胞によく集まります。

ということは、元々血流が多い場所でもないのに陽電子がよく放出されている箇所にはがん細胞がある蓋然性が高いといえるのです。

じゃあ、PET-CTは?

PETは専用の機械を使わないと撮像できないのですが、PET-CTを使うと、なんとPET検査とCT検査を同時に行うことができて、しかも得られた二種類のデータを一つに合体させて表示することが可能となり、より高精度のがん検査が出来るようになっているのです。

従来は別個に撮影していたのですが、時間差による内臓の位置差など考慮が必要でなにかと大変でした。時代は変わったものだなーと感じた次第です。



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PET-CTの費用は? 保険適用は?

通常のPET-CTで保険非適用だと10万円です。

造影すると12万円です。

よって、1割負担なら1万円(造影12000円)、3割負担なら3万円(造影36000円)となりますが、この検査は保険適用要件が厳しく設定されています。

具体的には……

  • 早期胃癌を除いた悪性腫瘍(がん)の検査でなおかつ他の検査では診断が困難・確定できないもの
  • 難治性部分てんかんでなおかつ外科切除が必要なケース
  • 虚血性心疾患で通常の心筋血流シンチグラフィでは判定困難な場合

となっています。要件判定も含めて、検査する病院に相談すると良いでしょう。

基本的にがん検査を主眼としている検査ですが、転移や再発の確認や、治療前のステージ診断で他の検査では確定できない場合といった風に、条件が色々とついて回ります。

保険適用される前提で病院に行ったら全額負担と言われた……というケースも有ると思います。

また、この検査に限った話ではありませんが、スクリーニング・がん検診・予防目的では全額自己負担になります。

ちなみに、PET-CTを自己負担で行った結果、病気が見つかったなら当該検査を含めて保険適用に切り替わります。

まとめ

  • PET-CTとは、PETとCTを同時に行う検査
  • 費用は全額自己負担だと10万円(造影すると12万円)
  • 保険適用されれば3割や1割の負担になるが条件が厳しい

というわけで、けっこう敷居の高い検査になりますが、非常に精度の高い有用な検査であることは間違いなく、特にがん治療後の転移・再発を疑う場合においては強い味方になってくれるでしょう。



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